小1の壁で退職しても後悔はない?退職した方の声を調査!

子育て

退職しても後悔しないか、他の人の意見が聞きたい!

小1の壁を乗り越える方法はないの?

共働きの家庭では「小1の壁」という言葉を聞いて、仕事と育児の両立に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。子どもの成長につれ親の負担は軽くなると思われがちですが、実際には小学校に進学すると保育園時よりもさらに負担は大きくなると言われます。

この記事では、小1の壁の問題に悩むママに向けて、小1の壁の問題点や、退職して良かった声と後悔した声をご紹介します。

本当に退職しても後悔しないか、不安で決断ができない方は、ぜひこの記事をご参考にして下さい。

① 小1の壁とは、親が子どもに対して物理的かつ精神的なケアが行き届かず、仕事と育児の両立が難しくなる問題。

② 退職して良かった点は、子どもに寄り添えたりママの気持ちに余裕ができたこと。

③ 退職して後悔した点は収入の減少。女性は離職期間が長いほど正社員としての復職は難易度が上がる。

④ 小1の壁を乗り越えるためには、働き方を変える、自治体・民間のサービスを利用する、周囲の協力を得るのいずれかが不可欠。

「小1の壁」で仕事と子育ての両立は難しい

一般的に、子どもが小学校へ進学すると、保育園時代と比べて仕事と子育ての両立が難しくなります。

その理由は、小学校低学年の子どもはまだ自立できていないのに、保育園時のような手厚いサポートを小学校から受けることができないからです。このように、子どもが小学校に進学すると直面する問題を「小1の壁」といいます。

Twitterで検索してみても、小1の壁の高さを皆さん感じていました。

なぜ、小1の壁が問題と言われるのか、具体的に解説していきます。

登校が遅くなり下校が早い

保育園は朝7時頃から利用できる園もありますが、小学校に進学すると多くの場合は登校時間が遅くなり、子どもより先に親が家を出ることになります。

子ども自らが施錠しなければならないため、鍵をかけることの大切さや使い方を事前に子どもが理解をしなければなりません。

また、保育園時代と比べお迎えの時間調整も融通が効かなくなります。保育園は延長保育制度を利用して遅い時間帯まで子どもを預かってくれますが、小学校低学年の下校時間は14~15時頃となり、学校併設の公営学童を利用しても18時頃までの利用がほとんどです。

一般的に、企業が定める子育て社員のための時短勤務制度は、小学校進学前までの利用を条件としています。そのため、子どもが小学校に進学すると、多くの企業で時短勤務制度が利用できなくなり、退職しないと子どもを迎えに行くことが出来ないママが増えます。

夏休みなど長期休暇がある

小学生は、夏休み・冬休み・春休みの3つの長期休暇があります。特に、夏休みは約1ヶ月間と長く、親が仕事を休まなければ、子どもは一人で留守番をすることになります。

長期休暇の間でも、指導員が見守ってくれる学童保育を利用できる場合がありますが、給食が出ないため毎日お弁当を準備する必要があり、親の負担は増えることになります。

学級閉鎖がある

感染症が流行する時期は、学級閉鎖あるいは学校閉鎖となり、最長で一週間ほど学校を休まなければならないこともあります。

このような時期は、学童が利用できず、基本的には習い事を控えるよう学校から通達があるため、子どもが一人で自宅待機することになります。

学童に必ずしも入れない

学童には、市町村が主体となり運営する公営学童の他に、教育サービスなどを提供する企業が運営する民間学童があります。

比較的費用がかからない公営学童は定員が少なく抽選になることも多く、希望する公営学童に通えず、自宅から離れた民間学童に通うことを余儀なくされる場合があります。

学校行事は平日に行われる

小学校に入ると保護者会やPTA活動を始めとして、親が参加する学校行事の多くは平日に開催されます。中でも運動会や授業参観などは子どもの成長を感じることができるため、可能な限り参加したいものです。

勤務先の有給休暇を利用して学校行事に参加することができますが、勤務先の環境や仕事の状況によっては取得しづらいこともあるでしょう。

帰宅後のフォローが必要

慣れない小学校生活では、友達関係の悩みを始め、精神的なストレスを子どもは受けているためケアが大切です。

また、小学校に進学すると親が翌日の持ち物を確認したり、宿題を見てあげる必要があります。

小学生といっても自ら一人で完璧にこなせる子どもは少なく、親の確認が度々求められるため、保育園時代よりも子どもへのフォローを手厚くする必要があります。

小1の壁で正社員を退職して良かったこと

子供に寄り添ってあげられた

小学校へ進学すると、環境が大きく変わるため、子どものメンタルも不安定になる傾向があります。友達関係も複雑になり、気づかないうちに喧嘩、いじめ、登校拒否などのトラブルに発展することは多々あります。

当日の朝に「学校に行きたくない」と子どもに言われても無理に登校させることなく、子どもの話に耳を傾けることで、トラブルになる前に早めに対処することができます。子どもにとって、悩みがある時はいつでも親に頼ることができる環境は大切でしょう。

また、子どもの不調に早めに気付くことができます。

学級閉鎖など急な休校時も対応できた

小学校は、一定の感染症による欠席者数が行政の定める基準を上回った場合、学級閉鎖となります。朝登校後、急に休校になる場合もあり、親が家にいれば帰宅する子どもを受け入れることができます。

その他、学校内でケガをした、体調を崩して早退するなど予期せぬトラブルにも親は臨機応変に対応できるでしょう。

授業参観や懇談会など学校行事に参加できた

小学校の学校行事は平日に多いため、退職していれば参加しやすくなります。

保育園では土日に保護者会などの行事を開催することも多く、平日働いている親にとって小学校の学校行事への参加はハードルが高いといえます。

学校行事の中には、授業参観、運動会など子どもの成長を親が実感できるものから、PTA活動や保護者会など親の参加が強く求められる行事があります。

子どもが低学年の場合、大事な連絡を親へ伝え忘れてしまうこともよくあるため、出来るだけ参加すべきでしょう。

また、PTAの活動内容は、登下校時の付き添いや運動会・遠足の準備など多岐にわたり、年次ごとで保護者が交代して担当することが一般的です。平日働いていれば、仕事を理由に断り続けることになり、後ろめたさを感じることもあるでしょう。

近年は個人情報の観点から連絡網がない場合も多いため、学校行事へ参加し保護者同士の繋がりを持てば、情報収集できる良い機会にもなります。

子供の宿題や持ち物などフォローできた

小学校では定期的に宿題が出されますが、親は子どもが解いた後の丸付けや、音読の宿題であれば確認のサインなど行う必要があります。退職して家にいる時間が増えたことで、子どもの宿題を丁寧に見てあげることができます。

また、子どもの習い事の際は送迎することもできます。習い事の教室まで交通量の多い場所を通ったり、電車や車での移動が必要であれば、親が付き添い出来れば安心です。

平日に習い事を行い土日は家にいることで、親子でのコミュニケーションの時間を確保できるでしょう。

ママの時間や気持ちに余裕ができた

退職して仕事の時間がなくなるため、家事や育児に専念できます。

仕事をしながら家事・育児をしていると、ただでさえスケジュールがタイトになることに加え、子どもが中々言うことを聞いてくれない時はイライラや焦燥感などストレスを感じることも多々あるでしょう。

親が時間に余裕を持てることは、子どもだけでなく親自身にとっても大きなメリットとなります。

小1の壁で正社員を退職して後悔したこと

小1の壁を理由に、お子様がまだ小さいうちに退職すると、収入の減少や再就職が困難になることが考えられます。

収入が減少した

フルタイムの正社員を退職した場合、大幅な収入減となります。

公立の小学校または中学校の授業料は、国の教育費無償化制度により、大きくかかりません。しかし、各家庭によっては、習い事費、レジャー費、交際費などの授業料以外の費用がかかるでしょう。

加えて、子どもの成長時期でもあるため、洋服や靴などは消耗が早く、定期的に買い替えも必要になります。

後に、非正規社員として働いたとしても、正社員の頃と比べて収入は大幅に減少することになります。小学校生活の6年間は貯蓄に最適な時期でもありますが、この時期に収入が大幅に減少することで、後の教育資金の準備に大きな影響を与えるでしょう。

また、子どもがある程度自立し復職できたとしても、以前と同水準の収入が得られるとは限りません。

正社員としての再就職が困難になった

子どもが自立し、家で一人で留守番ができれば、親が正社員として再就職することも考えられます。

しかし、女性の場合は、年齢や離職期間が採用の可否に大きな影響を与えるため、余程専門のスキルに長けていなければ再就職は不利になるといわれます。

また、子どもが小さい場合は、急に休む可能性や残業ができないことが想定されるため、どんなに働く意欲があっても面接で落とされてしまうことが多々あります。

今後、正社員として再就職する選択肢を完全に捨てきれていないのであれば、改めて退職すべきか再検討しましょう。一時的に退職する場合でも、長期間離職しないことをお勧めします。

兄弟姉妹がいて退園となった

働いていることを理由に兄弟姉妹を保育園や学童に預けていれば、保育の必要性がないと判断され、一般的には退園となります。保育園や学童は一度退園してしまうと、再入園するまで一定の審査や待機期間が必要になります。

退園基準については、認可保育園の場合は各自治体が、認可外保育園の場合は園により異なるため事前に必ず確認しておきましょう。

小1の壁の対策方法3選

小1の壁の対策としては次の3つが考えられます。

・働き方を見直す
・自治体による支援や民間サービスを利用する
・周りへ協力を依頼する

働き方を見直す

働き方を見直し、小1の壁を乗り越えましょう。

まず現職で、時短勤務、フレックスあるいはリモートワークができるか確認するとよいでしょう。もし難しければ、勤務時間が調整できる部署への異動願い、非正規社員やパートへの雇用形態の変更も検討しましょう。

それでも現職で調整が難しい場合は、柔軟な働き方ができる会社への転職も検討します。もし対面での出社が必要な会社であっても、勤務先が自宅の近くにあれば、育児と仕事を両立できるかもしれません。

また、特定のスキルに長けている人で、安定して収入が確保できる見通しがあれば、フリーランスとして独立することも選択肢の一つでしょう。フリーランスとして独立すれば、勤務時間を調整しながら働くことができます。

自治体による支援や民間サービスを利用する

自治体によりファミリーサポートやシニア人材サービスの一環で、子どもの送迎や自宅で子どもを見てくれるなど比較的安価でサポートをお願いできます。

ただ、比較的安い料金で利用でき、人気があるため必ずしも利用できない可能性があります。

なお、公営学童と同様の利用時間となりますが、都内の公立小学校で普及が進む、放課後子ども教室を利用するのも一つです。

また、民間が運営するサービスがあれば、利用してみるのも一つです。

民間学童は、早朝から21時のような幅広い時間帯で子どもを預かってくれる場合もあり、さらには習い事の送迎や施設内での習い事やイベント、なかには英語のレッスンまで行ってくれるサービスもあります。

民間学童は定員数も比較的多いため入所できる可能性は高まりますが、サービスが手厚い分、利用料金は高くなる傾向にあります。

周りへ協力を依頼する

ご主人や夫婦お互いの実家など、周りへ協力をお願いしてみましょう。フルタイムの正社員として勤める場合、放課後や長期休暇中の子どもの居場所を確保する必要があります。

ご主人が勤務時間の融通が利く会社に勤めている、または近所に祖父母が住んでいる場合は子どもの対応をお願いできるか確認してみましょう。

また、同じ境遇に立つママ友同士で助け合うことも解決方法の一つです。残業がある場合は、一時的にママ友の家で子どもを預かってもらうなど、信頼できる方へお願いできれば安心でしょう。

また、ママ友同士の横の繋がりがあれば、子どもを挟まず親同士で直接確認でき、何かと助けてくれるはずです。

宿題の提出期限や大切な話を子どもが忘れても、ママ友へ確認できるのは楽だね!

まとめ

以上、「小1の壁」の問題点や退職して良かった声と後悔した声をご紹介しましたがいかがでしたか?

① 小1の壁とは、親が子どもに対して物理的かつ精神的なケアが行き届かず、仕事と育児の両立が難しくなる問題。

② 退職して良かった点は、子どもに寄り添えたりママの気持ちに余裕ができたこと。

③ 退職して後悔した点は収入の減少。女性は離職期間が長いほど正社員としての復職は難易度が上がる。

④ 小1の壁を乗り越えるためには、働き方を変える、自治体・民間のサービスを利用する、周囲の協力を得るのいずれかが不可欠。

小1の壁をきっかけに退職した方の声を聞くと、多くの方が後悔していない印象でした。

ただ、退職すると子どもが成長した後では正社員としての再就職の難易度が上がるため、今後のキャリアを望まれる方はよく検討すべきでしょう。

ぜひ、自分が納得できる選択をして下さいね。

この記事を書いた人
ゆうた

2歳娘の子育てに励む30代パパ。

約10年間金融業界で務め、銀行マンや個人の家計相談などを経験。
その後、娘が生まれ育児休暇を取得。育児は心身ともに負担が大きいことを実感し、同じ子育て世代の悩みや不安を解決したいと考え、子育てやお金のコンテンツを発信している。

育休明けは家族との時間を増やしたいと思い転職。現在は妻と共にフルタイムで共働きであり、娘を保育園へ送迎する。

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