りんごを離乳食として与えても大丈夫?
りんごは加熱が必要?
何か注意すべきポイントはある?
りんごは加熱や月齢にあった大きさにするなど、ポイントを押さえれば離乳食に最適です。
この記事では、妻と二人三脚で育児を行う筆者が、りんごの加熱方法や注意点、月齢毎のおすすめレシピをご紹介しています。
記事を読めば、りんごの離乳食について正しい取扱い方法がわかりますよ。
りんごは離乳食として最適な果物
りんごは離乳食に取り入れる果物としておすすめです。りんごは加熱すると甘みが凝縮するため、苦手な野菜と一緒に与えることで離乳食がスムーズに進むこともあります。
次に、りんごが離乳食に最適な理由について解説していきます。
離乳食初期からOK
りんごはすりおろしたり裏ごししたりすれば、離乳食初期の生後5~6ヶ月頃から与えることができます。離乳食中期(生後7~8ヶ月)や離乳食後期(生後9~11ヶ月)では、お子さまにりんごの食感を楽しんでもらうために、月齢毎に適した大きさで与えましょう。
離乳食時期 | りんごの大きさと量目安 |
---|---|
初期 (5~6ヶ月) | なめらかにすりつぶした状態(ベビースプーン1さじ程度) |
中期 (7~8ヶ月) | 粗くみじん切りにして、舌でつぶせる固さ(20〜30g) |
後期 (9~11ヶ月) | 歯ぐきでつぶせる固さ(30〜40g) |
完了期 (12~18ヶ月) | 歯ぐきでかめる固さ(40〜50g) |
整腸効果がある
りんごには、食物繊維の一種である「ペクチン」という成分が含まれています。ペクチンは腸内の乳酸菌を増やしてくれるため、便秘を改善したり腸の調子を整えてくれます。
離乳食初期に子どもが便秘がちであれば、食物繊維の豊富なりんごやさつまいもを合わせたレシピがおすすめです。
水分とエネルギー補給に最適
りんごは全体の8割が水分で構成されていると言われ、適度な糖分が含まれています。
体調不良の際は食欲が低下し、低血糖状態になりがちですが、りんごを与えることで抵抗なく水分やエネルギーを補給できます。おう吐や下痢などの症状の際には脱水症状を引き起こすことがありますが、回復食として「りんご」は最適です。
りんごには直接風邪ウイルスに働きかける栄養素は含まれていないものの、先述した通り水分とエネルギー補給に最適であるため、昔から風邪にはりんごがよいと言われています。
また、りんごを離乳食として与えれば、摂取する機会があまりないミネラルの一種である「カリウム」を離乳食初期の頃にとることができます。カリウムとは、人体に必要なミネラルの一種でナトリウムを排出する作用があるため、塩分のとり過ぎを調節して血圧を下げる働きがあります。
りんごの離乳食は加熱が必要
加熱していない生のりんごには細菌がついていることも多く、まだ菌に対して免疫のない赤ちゃんの体調に悪影響を及ぼすことがあります。りんごを離乳食として与えるときは、必ず加熱を行いましょう。アレルギー反応を抑えることにも繋がります。
また、離乳食初期の生後5~6ヶ月頃の赤ちゃんは特に消化機能が弱いため、加熱することで消化がしやすい状態になります。離乳食初期や中期までは必ず加熱し、生のりんごは後期(生後10~11ヶ月)以降で与えましょう。
加熱方法については、お鍋や電子レンジどちらでも調理可能です。電子レンジであれば、耐熱皿に移してふんわりラップをかけて温めるだけなので簡単に加熱できます。
【お鍋の場合】
カットしたりんごと水をお鍋に入れてから火をつけ、沸騰したら弱火にして蓋をして5分待ちます。
【電子レンジの場合】
カットしたりんごを耐熱皿に移し、ふんわりラップをかけて温めます。
500Wの電子レンジであれば、離乳食初期(生後5〜6ヶ月)はすりおろしたりんごを約1分、離乳食中期(生後9〜11ヶ月)以降は刻んだりんごを約3分加熱し、舌や歯ぐきでかみつぶせない固さであれば追加で30秒ずつ加熱し様子をみましょう。
りんごのアレルギー反応に注意する
りんごは食品表示法で、アレルギー表示対象品目にて表示が推奨されている果物のひとつです。
初めて与えるときは、午前中にスプーン1さじ少量を単体であげましょう。もし、アレルギー反応が出てしまった場合でも、当日の午後すぐ病院へ連れていくことができます。
皮膚が赤くなったり、のどや耳の奥などにかゆみや痛みを感じたりする様子があれば、アレルギー反応の疑いがあります。子どもの様子を見守りながら与えることが大切です。
また、りんごは果糖を多く含むため、与えすぎには注意が必要です。
参考:独立行政法人 環境再生保全機構|「アレルギー表示の対象は27品目」
りんごを使った離乳食レシピ
離乳食初期(生後5~6ヶ月)
りんごのペースト
■材料
・りんご(1/8個)
■作り方
① りんごは皮をむき、種や芯を取り除いてからすりおろす。
② 耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で20秒加熱する。ふつふつしていれば完成。
すりおろしたりんごに湯を入れてのばしてあげると、お子さまが食べやすくなりますよ。
離乳食中期(生後7~8ヶ月)
りんごの甘煮ヨーグルトかけ
■材料
・りんご(1/2個)
・水(大さじ3)
・プレーンヨーグルト(大さじ1)
■作り方
① りんごは皮をむき、種や芯を取り除いてから粗くみじん切りにする。
② 耐熱容器に移し、水大さじ3を加え、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(500W)で3分加熱する。(豆腐くらいのかたさを目安に、必要であればさらに加熱する)
③ プレーンヨーグルトをかければ完成。
離乳食後期(生後9~11ヶ月)
りんごとさつまいものコンポート
■材料
・りんご 10g
・さつまいも 20g
・砂糖 1g
■作り方
① さつまいもは皮をむき、5~8mmの大きさに切って水にさらす。
② りんごは皮をむき、種や芯を取り除いてから5~8mmの大きさに切って水にさらす。
③ 鍋に水(1/4カップ)と①と②と砂糖を入れて火にかけ、やわらかくなるまで煮る。
りんごを離乳食に取り入れた方の声
りんごは離乳食として本当に最適なのか、実際に取り入れた方の声を「X(旧ツイッター)」で調べてみました。
X(旧ツイッター)上でも、多くの方々がりんごを離乳食のメニューに取り入れていました。
初めてのりんごの味にびっくりして初回はあまり食べない様子も見られますが、一度慣れるとその後は好んで食べてくれるお子さまが多い印象でした。
よくある疑問Q&A
次に、りんごの離乳食について、よくある疑問にお答えします。
すりおろしたりんごが変色したけど問題ない?
変色しても問題なく食べられます。
変色の理由として、りんごに含まれるポリフェノールという成分が空気に触れると酸化するためです。変色自体は健康上問題ありません。
食塩水やレモン果汁の使用は変色対策に有効ですが、生後間もない赤ちゃんに対しては刺激が強すぎるため、使用しないように注意しましょう。
すりおろしたりんごは手早く調理しようとしても、茶色く変色してしまいます。
変色がどうしても気になる方は、次のようにひと手間かけると変色を抑えることができます。
① お鍋に湯を沸かしてりんごを5分ほど煮る。
② 粗熱を取ってからラップに包み冷凍する。
③ 子どもに与える直前に、冷凍のまますりおろして解凍すればOK。
市販のりんごジャムやジュースはあげてもよい?
一般的に市販で売られているものは糖分を多く含むため、おすすめできません。
離乳食用で販売されているものか、砂糖を含まない手作りのものをあげるとよいでしょう。添加物が含まれていないものであればなお安心です。
保存方法と保存期限はいつまで?
冷凍保存がおすすめです。
粗熱をとってから製氷皿に移し、ふたをして冷凍します。あとは子どもにあげたいときに電子レンジで必要な分だけチンするだけ。
冷凍保存であれば、1週間を目安に食べきりましょう。
まとめ
りんごを離乳食に取り入れる際の注意点や具体的な調理方法についてお伝えしましたがいかがでしたか?
りんごは正しく取り扱うことができれば、離乳食初期から与えられる栄養価満点の果物です。 また、お子さまが便秘や下痢など体調不良のときにもおすすめできます。
ぜひ、りんごを離乳食に取り入れてバリエーションを増やし、毎日の育児をより楽しいものにしてくださいね。
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